【2026年11月の労務トピックス】過重労働の重点監督・助成金の申請期限・年末調整…11月にやっておきたいこと

毎月、中小企業の経営者・人事担当者が押さえておきたい労務のトピックスをお届けします。10月は法改正の施行が集中した月でしたが、11月は「監督」と「期限」の月です。労働基準監督署による重点監督や、助成金の申請期限が重なるため、早めの確認をおすすめします。

11月に押さえておきたい4つのこと

① 過重労働解消キャンペーン(11月1日〜30日)
11月は「過労死等防止啓発月間」です。厚生労働省はこの期間に「過重労働解消キャンペーン」を実施し、長時間労働が行われていると考えられる事業場に対して重点的な監督指導を行います。主に確認されるのは次のような点です。

  • 時間外・休日労働が36協定の範囲内に収まっているか
  • 労働時間を適正に把握しているか
  • 賃金不払残業(サービス残業)がないか
  • 長時間労働者への医師による面接指導などの健康確保措置がとられているか

「うちは対象にならない」と思っていても、この機会に36協定と実際の残業時間、勤怠記録と給与計算がきちんと合っているかを一度見直しておくと安心です。
→ 関連記事:【労基法第36条】36協定ってなに?/【労基法第108条】賃金台帳に「労働時間数」書いてますか?/残業時間の端数処理は違法?

② 働き方改革推進支援助成金の申請期限(11月30日必着)
残業の削減、年次有給休暇の取得促進、勤務間インターバル制度の導入などに取り組む中小企業を支援する助成金です。就業規則の作成・変更なども対象となる取り組みに含まれます。令和8年度の申請期限は11月30日(必着)ですが、予算の状況によってはそれより前に受付が締め切られることもあるため、検討中の方はお早めに。

③ 足立区「人材定着サポート助成金」は11月中に準備を
足立区の事業者向けに、就業規則の作成・改定費用の2分の1(上限10万円)などを助成する区独自の制度です。申請期限は令和9年1月29日ですが、区の専門家による事前相談を受けたうえで、契約の2週間前までに申請する必要があります。年末年始をはさむことを考えると、11月中に動き出すのが現実的です。
→ 詳しくは【足立区】就業規則の作成・改定に最大10万円|「人材定着サポート助成金」を社労士が解説

④ 年末調整の準備
12月の給与・賞与で行う年末調整に向けて、11月中に従業員から扶養控除等申告書や保険料控除申告書などを回収しておきたいところです。税制改正の内容もあるため、国税庁の最新の案内もあわせて確認しましょう。

来月(12月)に向けて

冬の賞与を支給する会社は、支給後に日本年金機構へ賞与支払届を提出する必要があります(支給日から5日以内)。賞与からの社会保険料・雇用保険料の控除や、年末調整との兼ね合いもあるため、12月の給与計算スケジュールは早めに組んでおくと安心です。

前月の改正内容は【2026年10月の労務トピックス】でまとめています。過重労働解消キャンペーンの詳細は、厚生労働省の過重労働解消キャンペーン特設ページでも確認できます。

「36協定や勤怠管理に不安がある」「助成金を使えるか知りたい」という方は、労務リスク診断で現状を整理することをおすすめします。具体的な対応については、お気軽にご相談ください。

重点監督の前に、労働時間の管理をチェック

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この記事を書いた人

花田勝社会保険労務士

人材業界での15年の実務経験を経て、東京都足立区(北千住)で開業。中小企業の労務管理・就業規則・助成金申請を、実務目線でサポートしています。

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