【令和7年度版】キャリアアップ助成金(正社員化コース)とは?要件と申請の流れを解説

キャリアアップ助成金の中でも、最も活用されているのが正社員化コースです。

一方で実務では、

  • 正社員にしたのに対象外だった
  • 計画提出のタイミングを誤った
  • 賃上げ要件を満たしていなかった

といった“もったいない不支給”も多く見られます。

今回は、令和7年度の内容をもとに、正社員化コースの基本を整理します。

1. 正社員化コースとは?

正社員化コースは、有期雇用労働者等を正規雇用労働者へ転換した場合に助成金が支給される制度です。

対象となる代表例:

  • 契約社員
  • パート・アルバイト
  • 派遣労働者
  • 無期雇用労働者(限定正社員等)

単に雇用区分を変えるだけでなく、処遇改善を伴う転換が必要になります。

2. 支給額(令和7年度)

支給額は、

  • 転換元の雇用形態
  • 重点支援対象者かどうか
  • 企業規模

により変わります。

■ 中小企業(代表例)

転換内容支給額
有期 → 正規40万円(重点支援対象者:80万円)
無期 → 正規20万円(重点支援対象者:40万円)

3. 主な支給要件

実務で特に重要なポイントを整理します。

✔ 正社員転換制度の整備

就業規則等に、正社員転換制度を明記しておく必要があります。

✔ 事前にキャリアアップ計画を提出

転換日の前日までに計画提出が必須。事後提出は原則認められません。 

✔ 転換前後で賃金3%以上増額

正社員化後6か月間の賃金が、転換前6か月間と比較して3%以上増額していること。 ※残業増による見かけの増額は対象外。

✔ 転換後6か月以上の継続雇用

正社員化後、6か月以上継続雇用し、その期間の賃金を支払っている必要があります。 

✔ 解雇等がないこと

一定期間内に事業主都合の離職があると不支給になる場合があります。

4. 申請までの基本的な流れ

正社員化コースは、順番ミスが最多です。

Step1:キャリアアップ計画提出(※転換前)

Step2:正社員転換の実施

Step3:6か月賃金支払い

Step4:支給申請

ポイントはやはり、「転換してから相談」では遅いという点です。

5. よくある不支給パターン

実務上、特に多いのは次のケース。

❌ 就業規則に転換制度がない

❌ 計画提出が転換後になっている

❌ 賃上げ3%の計算ミス

❌ 帳簿類(賃金台帳等)が不十分

前回の記事でも触れたとおり、助成金は労務管理の整備状況が大きく影響します。

6. まとめ

正社員化コースは活用しやすい一方、「順番」と「事前準備」を誤ると対象外になりやすい制度です。

検討する際は、

  • 対象者の確認
  • 就業規則の整備
  • 計画提出のタイミング

を事前に整理しておくことが重要です。

✅ 申請前の確認だけでも可能です

最近は、

  • 今の状態で対象になるか
  • 要件を満たしているか
  • 書類は足りているか

といった事前チェックのみの相談も増えています。

制度の適用可否は個別事情で変わるため、状況に応じて整理することが大切です。


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