【年明けに要注意】実はやりがちな労務ミス5選―「去年と同じ」で進めると危ないポイント―

はじめに

年が明けると、業務も自然と「去年と同じ流れ」で再スタートしがちです。

しかし、労務管理の世界では“去年と同じ”がリスクになる場面も少なくありません。

実際、年明けは

  • 雇用契約の更新
  • 賃金・労働条件の見直し
  • 人事判断の実行

が重なり、後から「しまった…」となりやすい時期です。

今回は、実務でよく見かける「年明けにやりがちな労務ミス」を5つ紹介します。

ミス①|雇用契約の更新を「口頭」で済ませてしまう

有期雇用の従業員について、「今年も同じ条件でお願いしますね」と口頭で更新していませんか?

なぜ危ない?

  • 労働条件の明示義務違反になる可能性
  • 更新条件が不明確だと、雇止めトラブルに発展しやすい

📌 ポイント:条件が変わらなくても、書面での更新確認は必須です。

👉 関連記事:「雇用契約書の更新忘れ…これって違法?

ミス②|最低賃金の改定を反映し忘れている

最低賃金は毎年見直されます。

年明けになっても、前年の時給のままになっていないでしょうか。

特に注意が必要なケース

  • 時給制アルバイト
  • 固定残業代込みの月給
  • 各種手当を含めた計算

📌 ポイント:「基本給+手当」で最低賃金を下回っていないかの確認が必要です。

👉 関連記事:「最低賃金を下回っていないかの確認ポイント

ミス③|無期転換ルールのカウントを把握していない

有期契約が5年を超えると、労働者から無期転換申込権が発生します(労契法18条)。

年明けに起こりやすい勘違い

  • 「今年で何年目か分からない」
  • 更新回数だけを見て判断している
  • 途中で条件変更したからリセットされたと思っている

📌 ポイント通算契約期間で管理する必要があります。

👉 関連記事:「有期から無期への転換―更新運用の落とし穴

ミス④|就業規則を“去年のまま”放置している

法改正や運用変更があっても、就業規則が数年前から更新されていないケースは少なくありません。

放置すると…

  • 実態と合わないルールが残る
  • トラブル時に会社が不利になる
  • 労基署対応で指摘される可能性

📌 ポイント:従業員10人未満でも、就業規則は「作って・見直す」価値があります

👉 関連記事:「就業規則は必要?10人未満でも作るべき理由

ミス⑤|年明けの人事判断を“感覚”で進めてしまう

配置転換、契約更新、雇止めなどを「忙しいから」「毎年そうしているから」で判断していませんか?

実は…

  • 年明けの判断が後から法的問題になるケースは多い
  • 判例でも「手続・説明の不十分さ」が争点になりがち

📌 ポイント判断前に一度立ち止まることが、最大のリスク回避です。

👉 関連記事:判例で学ぶシリーズ

まとめ|年明けは“確認するだけ”で防げるリスクが多い

今回紹介したミスの多くは、少し確認すれば防げるものばかりです。

  • 去年と同じで大丈夫か?
  • 書面は整っているか?
  • 数字や期間を正しく把握しているか?

年明けのタイミングこそ、労務管理を一度整理するチャンスでもあります。

「これって大丈夫?」と感じたら、早めに専門家へ相談することをおすすめします。


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