最低賃金を下回っていないか?今すぐできるチェックポイントを解説
「この時給で大丈夫だよね?」「月給だから最低賃金は関係ないと思ってた…」
従業員を雇ったとき、実は最低賃金を下回っていたというケースは少なくありません。この記事では、最低賃金の基本ルールと、月給・日給・時給すべてに共通するチェックポイントをわかりやすく解説します!
1.最低賃金とは?2025年度の目安
最低賃金とは、労働者に支払う賃金の最低額を国が定めた制度で、都道府県ごとに金額が異なります(地域別最低賃金)。
📌最低賃金の基本ルール
- 時間給で定められている(例:1,004円/時間)
- 月給制や日給制でも、時給換算で下回ってはいけない
- 原則として、すべての労働者に適用される
💡 令和7年10月には全国平均で「時給1,000円超え」が確定的です(参考:厚労省 中央最低賃金審議会)
2.対象となる「賃金」とは?
最低賃金の比較対象になるのは、基本給+毎月決まって支払われる手当です。
✅比較に含めるもの
- 基本給(時間給・日給・月給)
- 固定的な手当(通勤手当、住宅手当など)
❌除外されるもの
- 残業代(割増賃金)
- 賞与・寸志
- 臨時手当
- 精皆勤手当・家族手当(原則除外)
📌 「残業代込みで超えてるからOK」はNG!
→ 基本給だけで計算しましょう。
3.月給の場合のチェック方法
最低賃金は「時給」基準なので、月給制の場合は次の計算式で確認します:
(月給+諸手当) ÷ 1か月平均所定労働時間数 = 時給換算額
例)月給180,000円・週40時間勤務・月所定労働時間173.3時間(※平均)
→ 180,000 ÷ 173.3 = 約1,038円/時間
→ 東京都(令和6年度:1,113円)だと最低賃金を下回っているためアウト
4.「最低賃金違反」になるとどうなる?
- 労働基準法違反となり、是正勧告・遡及支払いの対象に
- SNS等での内部告発リスクも…
- 助成金の不支給にもつながるおそれ
✅ 実態を見て「支払いが最低賃金を下回っている」と判断されると、かなり大きなリスクです。
5.最低賃金の確認方法は?
厚生労働省の特設ページや、各都道府県労働局のサイトで確認できます。
6.まとめ|「なんとなく大丈夫」では危ない!
- ✅ 最低賃金は時給ベースでのチェックが必要
- ✅ 月給・日給制でも換算して確認を
- ✅ 違反すると大きなリスクに
- ✅ 賃金設計は「年間通して下回らないか」で確認を!
📌 「求人票は時給1,200円だったけど、出勤日数の関係で実質時給が下がっていた…」
など、うっかり違反が最も多い分野です。
📌 次回予告
👉 次回は「アルバイトの雇用契約書には何を書けばいいの?」をお届け予定!
💬よくあるご相談
- 「月給制でも最低賃金チェックって必要なの?」
- 「固定残業代を含めると超えるんだけど、それってアリ?」
- 「最低賃金が上がったら、そのまま対応しなきゃダメ?」
などなど、お気軽にお問い合わせください!
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